彫刻家イサム・ノグチが生涯をかけて制作した和紙照明シリーズ / AKARI
AKARI は彫刻家イサム・ノグチが1951 年から生涯をかけて制作した和紙照明シリーズです。長良川の鵜飼を見物する為に岐阜へ立ち寄ったノグチ。岐阜提灯に強い関心を持った彼は尾関次七商店(現オゼキ)の提灯工場を見学します。その単純さと柔軟さに感動し、さっそく次の日の晩には二つの新しい提灯のデザインを行いました。その後、楕円形や円筒形、卵を半分に切ったような形など、15種類ほどの変形提灯を制作。同時にスタンドや金具の構造などにも工夫を重ね、小さく折りたたんでコンパクトに収納できるという、提灯本来の特徴を持った、ワイヤースタンドによる組み立て式の小さい「あかり」を完成させました。
それ以来、ノグチはしばしば岐阜を訪れ新作の<AKARI>に取り組み続け、展覧会が開催されるたびに、新しい形や大きさのモデルを発表していました。イサム・ノグチは、35年という長い時間をかけて、200種類以上もの<AKARI>を生み出しました。
彫刻家イサム・ノグチと光の彫刻「AKARI」
AKARI は伝統的工芸品である岐阜提灯の技術を用い、竹ヒゴと和紙を使い、熟練の職人によりひとつひとつ手作業で作られています。原料となる和紙や竹ひごによって生まれる自然なしわや和紙の縮みが光を柔らかく拡散させることで、単なる照明器具ではない、住空間に持ち込むことのできる「光の彫刻」として、世界各国の家庭や店舗で広く愛用されています。
「僕は自分の作品に「AKARI」と名づけました。ちょうちんとは呼ばずに。
太陽の光や月の光を部屋に入れようという意味から「明かり」という言葉ができ、漢字も日と月とで出来ています。
近代化した生活にとって、自然光に近い照明は憧れであり、和紙を透かしてくる明かりは、ほどよく光を分散させて部屋全体に柔らかい光を流してくれる。“AKARI”は光そのものが彫刻であり、陰のない彫刻作品なのです。」
卵型のシルエットに細い竹ヒゴが等間隔で巻かれた、スタンドAシリーズ
直径約26cmの卵型のシルエットに細い竹ヒゴが等間隔で巻かれています。鈴口のような模様がデザインのアクセントになっています。組み立て後は三本の金属製の脚で自立します。
化粧輪が取り付けられたスタンド 初期モデル
円錐台のシルエットに細い竹ヒゴが等間隔に巻かれています。伝統的な岐阜提灯のように上下に化粧輪が取り付けられたモデルで、組み立て後は三本の金属製の脚で自立します。
四角型のシルエットに竹ヒゴがややランダムに巻かれたXシリーズ
四角型のシルエットに竹ヒゴがランダムに巻かれています。竹ヒゴはイサムノグチが決めた位置に巻かれ、すべて同じ歪みを再現しています。
細い竹ヒゴが等間隔で巻かれた、ペンダントライトAシリーズ
竹ヒゴが不規則に巻かれた、ペンダントライトDシリーズ
鏡もちや茄子など多種多様な形をしたNシリーズ(ニューあかり)
竹ヒゴがややランダムに巻かれています。竹ヒゴはイサムノグチが決めた位置に巻かれ、すべて同じ歪みを再現しています。
ロングタイプ スタンドライト・ペンダントライト
ロングタイプのシェードは、スタンドとしてもペンダントとしてもご使用いただけます。スタンドの場合はスタンド器具ST、ペンダントの場合はペンダント器具PEN2-16と組み合わせてお使いださい。
蜘蛛の足を連想する脚部が特徴 UFシリーズ
AKARIの中でも後期の作品群であるUFシリーズは途中で折れ曲がった脚部が特徴のスタンドタイプです。竹ヒゴがランダムに巻かれ、組み立て後は四本の金属製の脚で自立します。竹ヒゴはイサムノグチが決めた位置に巻かれ、すべて同じ歪みを再現しています。
竹ヒゴを使わず、和紙による、しわの陰影が美しいスタンドライトPシリーズ
ペンダントライト CONシリーズの灯具は共通です。気軽にAKARIを着替えてみませんか?
お部屋の雰囲気を変えたいときなどにシェードのみをご購入いただくだけで、簡単に異なる形のペンダントへ変更できます。イサムノグチ AKARI CONシリーズ 一覧